2010年9月24日金曜日

市街地住み替え促進へ 上屋敷で空き家調査

 和歌山県田辺市の第三セクターまちづくり会社「南紀みらい」は、同市上屋敷で「空き家調査」と「田辺新地のまちづくり調査」をしている。空き家調査は、中心市街地への住み替え支援に生かす目的で、2010年度には上屋敷以外の地域でも順次行う。
 近年、市の中心市街地は少子高齢化が進み、人口減少が著しくなっている。このため、中心市街地のにぎわいを取り戻そうと、市は昨年8月、子育て世帯の住み替えに家賃補助をする制度を始めた。
 アンケートは、住み替えを促すための空き家情報の資料を作るため。市から調査事業を委託され、本年度は、上屋敷の全戸(661世帯)に対してアンケートをする。
 質問内容は、現住所に住み続けたいと思うか▽田辺の中心市街地への愛着や誇りを感じるか▽まちで自慢できるところは何か―など。今後の中心市街地についての質問では、どのようなまちになっていけばよいと思うか▽空き家に新しい居住者が入ってくることについてどう感じるか―など。空き家の質問では、借り手を探しているか▽貸す意思があるか―を聞く。今後、上屋敷以外の中心市街地内でも同様のアンケートをする。
 市の子育て世帯の住み替え事業には、これまで21世帯の家賃補助申請を認め、このうち住み替えた5世帯に補助を出している。
 補助額は初年度が月額上限3万円で、次年度以降は6分の1ずつ減少する。
 市管理課によると、申請を認めた世帯のほとんどがその後、条件の合う空き家やアパートを探しているが、住み替えに至っていないという。
 一方、田辺新地のまちづくり調査では、新地の特性を生かしてまちを元気にする方法を探る基礎資料にする。
 新地の約80世帯に対して、新地が今後どのようなまちになっていけばよいと思うか▽新地がどのような観光資源として期待できるか▽来訪者(外国人含む)が地区内を歩き回ったり、宿泊することをどう感じるか―などを質問する。
 南紀みらいはアンケート用紙を配り終え、5日までに回答を求めている。

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引用元:エターナルカオスNEO(NEO) 情報局